【観光案内】これを知るとさらに楽しめる「東山慈照寺・銀閣」の豆知識!周辺のオススメを紹介!

はじめに

教科書にも記載されている足利義政が造った「慈照寺・銀閣」。祖父にあたる足利義滿が造った「鹿苑寺・金勝」と一緒に、金閣寺・銀閣寺で覚えている方も多いのではないでしょうか?京都を代表する、このお寺はもともとは義政の別荘でした。そして、この場所で数々の日本文化が発展していきました。これから銀閣に訪れる方は、是非、背景知識を入れ、かつての様子を思い浮かべながら拝観してみてはいかがでしょうか?

基礎知識

銀閣寺というお寺はない!?

銀閣の名で有名なお寺の正式名称は「慈照寺(じしょうじ)」と言います。室町時代の8代将軍足利義政が建てた別荘で、義政が亡くなった際の意向で臨済宗のお寺となりました。銀閣という名は、かなり時間がたった江戸時代から呼ばれ始めたと言われています。

なんで山奥に別荘を建てたの!?

義政は、教科書にも出てくる「応仁の乱」があった時代の将軍でした。京都で”先の大戦”というと、第二次世界大戦ではなく、「応仁の乱」と言われている程、長きにわたる大戦です。
足利義政と妻・日野登美子の間になかなか子供が生まれず跡取りをどうしようかとなった時に、義政は、出家して政治から離れていた弟の義視に声を掛けました。義視も元々は乗り気ではなかったのですが兄の頼みなので跡取りを引き受けました。そうこうしている内に、なんと義政と登美子の間に子供ができてしまうんです、、、絶妙なタイミング。
義政は頼んだ手前、弟の義視でいいじゃんという感じだったのですが、妻の登美子は絶対に自分の子を将軍にすると猛反発。義視も既に引き受けたので何をいまさら言っているんだとカンカン。その、弟と妻による跡取り争が大きくなり応仁の乱が勃発しました。
義政はこの身内争いや政治に疲れ、関わりたくなということで山奥に別荘を作り、お茶や歌だど当時の文化人を集め静かな時間を過ごしていました。
その場所がまさに「慈照寺・銀閣」です。

銀閣は銀色じゃない!?

人力車で案内している時、たまに「え!銀閣寺って銀色じゃないの!?」って驚かれるお客さんもいました。でも、ほとんどの方は教科書で見たりしてなんとなく覚えており、黒っぽい色をしてるのは知ってますよね。(そもそも上で写真載せてる・・・)
でも、なんで銀色じゃないのに銀閣と呼ばれ始めたのでしょうか?
この話には諸説ありますが、一説によると、黒色の漆が塗られており当時はさらに光沢がかったようにピカピカだったと、夜、月明かりに照らされた時、鏡のように光を反射して銀色に輝いて見えたようです。
他にも様々な説がありますが、僕はこの説が一番オシャレだと思うので好きです。ちなみに、銀箔は当時も貼られていないという事は研究の結果分かっています。

拝観時の見処

向月台(こうげつだい)と銀沙灘(ぎんしゃだん)

白川の白砂を盛り上げて作った2つのモニュメント、向月台は山を表現し、銀沙灘は海を表現しています。砂を使って自然を表現するのが芸術的ですね。また、白砂は光を反射されるため、照明が無かった当時、夜、砂の台に反射させ建物の中に光を集めるという役割もある用です。
向月台、銀沙灘越しの銀閣(観音堂)の写真は必ず押さえましょう!

大内石

境内の池の中に、置かれている「大内石」それだけ見ると何のことやと思いますが、実は大内というのは大名の名前です。おじいちゃん義滿が金閣を造る時、人手や庭に使うような石を大名に出してもらうように求めたのですが、守護大名の大内義弘はレスポンスが誰よりも遅く、何もしませんでした。それが原因で軽くはぶられていたんですね。そして、義政がいざ銀閣を建てるとなった時、孫にあたる大内政弘は、誰よりも早く大きな石を持っていきました。それがこの大内いしです。名誉挽回できたのですかね。

洗月泉(せんげつせん)

庭園の片隅に、洗月泉と呼ばれている滝が流れています。満月の夜、月が登るとまず、池に月が映し出され、その映った池に対し滝が流れるようになっています。月を滝で洗い流すことで清めているんですね。オシャレすぎませんか?
銀閣寺のこの美意識とロマンチックな感性が大好きです。

その他にも、国宝に指定されている「東求堂(とうぐどう)」や、当時から今でもお茶会で使っている水が湧き出ている「お茶の井」などまだまだ見所があります。

周辺のオススメ

哲学の道

銀閣の参道へ入る前にあるのが約2キロにわたる小道「哲学の道」です。小川に沿って小道が続いており途中に、「よーじやカフェ」や雑貨屋さん等もあり楽しむことができます。哲学の道の名前の由来は、近くにある京都大学で教授をしてた哲学者、西田幾多郎先生が物思いにふけりながら好んで散歩していたことにあります。
道に沿って400本の桜が並んでおり、春には桜、そちて落ちた葉っぱが川をいかだの用に流れる「花いかだ」も綺麗です。

銀閣寺 名代おめん

京都でも有名なおうどん屋さんです。店名もメニューの名前も「おめん」、とにかく美味しいです。特徴は、つけ麺風に出汁の茶碗に面を取って食べるスタイルで、7種類ほどついてくる薬味、お野菜をお好みで合わせながら頂きます。僕はキャベツやゴボウが好きでした。銀閣の参道に入る前にある大きい駐車場の隣にあるので、是非立寄ってください。